地球時代、今を生きる学問

オトナになる~ちきゅう学で考える

丸山 茂徳(東京工業大学理工学研究科地球惑星科学専攻教授)

1949年生れ。専門分野は 野外地質学、変成岩岩石学、惑星テクトニクス、地球史。従来のプレートテクトニクス理論に対して、マントル全体の動きを仮設する「プルームテクトニクス」を提唱し、地質学界に衝撃を与えた(1994年)。最近は、惑星の地殻変動と生物進化の歴史を関連付けたり、人間の文明や戦争の歴史を、地学の立場から見直したりなど、学際的な研究も行っている。『ココロにのこる科学のおはなし』 (数研出版)、『46億年 地球は何をしてきたか?』(岩波書店)など、中高生向けの著書も多い。

 

第1回 何もしないで生きる

中学生から高校生の皆さんの年齢になると、同じ学年の中で、成績の順番が何となく決まり、『一人一人個別的に、特別な能力があるから、それを信じて、自分の能力を発見して、明るい未来を目指して頑張りなさい』という先生の言葉に、白々しい嘘があると思うようになるだろう。

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第2回  大人になる日

浪人して、実家から離れて一人暮らしをしてみると、新しい友達が増えて、世界が広がったような気がする。世界が広がると、不思議に親や家族が愛おしくなる。なぜだろう。あれだけ俺に干渉して大嫌いだった父さんと母さんが、世界で一人ぼっちの俺の唯一の味方だというのが身に染みてわかった。

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第3回  続・大人になる日

歴史は繰り返さない。『歴史が繰り返す』というのは間違いである。見かけ上、繰り返すように見える場合があるが、それは『人間の心理、権利欲、名誉欲、金銭欲、性欲が時代を超えて普遍だから』生じる見かけの現象だ。人間社会を支配する『社会の構造と広がり』が時代と共に一方向に変化して繰り返さない限り、『歴史が繰り返すことはない』のである。

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