ケガから復帰、大学生デビュー戦の国際大会で準優勝!

~女子相撲 野崎舞夏星さん

(2015年4月取材)


写真提供 立命館大学
写真提供 立命館大学

4月19日、大阪府堺市の堺市大浜公園で、第3回国際女子相撲選抜堺大会が開催されました。2015年度の女子相撲の最初の公式試合であるとともに、昨年12月にみらいぶで取材した野崎舞夏星さんが1昨年、昨年と2連覇して世界にその名を轟かせた大会でもあります。

前回の野崎さんインタビューはこちらから

野崎さんはこの春、立命館大学に進学したので、大学生としてのデビュー戦となり、また怪我から復帰後初めての試合でしたが、軽量級(50kg以上65kg未満)でみごと準優勝をかざりました!


昨年のインタビューに参加した、みらいぶ特派員ゆうすけくんとこころさんが、応援にかけつけました。

 (写真:左から、こころさん、ゆうすけくん、野崎さん)

心・技・体のすべてを整え、一瞬にすべてをかける選手たち

<みらいぶ特派員レポート>

僕たちが会場に着くと、脇にある稽古用の土俵の上で、日本だけでなく海外からも集まった強者たちがウォーミングアップや作戦会議をしており、野崎さんもその中にいました。

 

選手たちを見て、あることに気付きました。この大会は、体重別に「超軽量級(50kg未満)」・「軽量級(50kg以上65kg未満)」・「中量級(65kg以上80kg未満)」・「重量級(80kg以上)」・「無差別級」の5階級で試合が行われ、12歳以上なら出場することができます。ですから、出場する選手の体格や年齢はバラバラだというのは頭ではわかっていましたが、実際に見るとそのバラつきは想像以上です。大相撲で見られるような恰幅の良い選手は少数で、むしろスラリとした体型の選手の方が多く、特に高校生が半数以上を占めていました。175㎝を超えるモデルのような高校生の選手もいれば、150㎝ほどの小柄な中学生の選手もいます。そんな選手でも勝ち星を挙げるのですから、大きく重い体がないと勝てないという先入観は間違いであることがよくわかりました。必要なのは、勝利への執念と自信、そして技のテクニックとパワーであり、まさに「心」「技」「体」の三つが揃っていないと勝てないということを、改めて実感しました。

 

野崎さんは軽量級と無差別級に出場しました。軽量級では、順調に勝利を重ねて決勝戦に進みました。取り組みが進むにつれて、見ている自分も胃が締め付けられ、心臓の鼓動が早くなっているのがわかります。そして迎えた決勝戦。相手は、野崎さんが尊敬する立命館大学の先輩で、過去に何度も負けている山中未久さん。「手をついて」という行司の掛け声の後に刹那の静寂が訪れ、「はっけよい」の掛け声と共に鈍い音が響きました――。結果は負けてしまったものの、土俵を去る彼女の顔は爽やかでした(後で聞いたことですが、このあと悔しさが込み上げてきたらしいです。野崎さんらしいな、と思いました)。

 

次に行われた無差別級では、第一試合で見事「足取り」が決まり、勝利した!…かと思ったのに、物言いが付きました。彼女のつま先が先に出ていたということ。協議の結果、「勇み足」と判断され、負けてしまいました。一瞬の出来事が勝敗を分けるという、相撲特有の性質を、図らずも見せつけられてしまいました。

 

写真提供 立命館大学
写真提供 立命館大学

これで、野崎さんの出番は終わりになる予定でしたが、同じ立命館大学の先輩がケガをしたため、急遽団体戦でも戦うことになりました。しかし、相手は先ほど無差別級で優勝したばかりの選手。彼女の得意の足取りを狙ったもののつぶされてしまい、準決勝敗退で立命館大学は3位となりました。

写真提供 立命館大学
写真提供 立命館大学

こうして大会は幕を閉じました。女子相撲の試合を生で見ること自体初めてで、屈指の実力者を目にするたびにただただ興奮していましたが、今はそのことをちょっと後悔しています。試合前に談笑していた彼女達の表情は、土俵へ上ると一変し、特に相手を押さえる時の鋭い表情は忘れることができません。彼女達は一人の人間であると同時に、自らのいわば生死をかけた勝負に立ち向かう人間なのです。そこでは性別や体格は関係ない。自分の持つ力を最大限生かし最後まで諦めない姿勢が、僕の心の奥深くまで突き刺さりました。
(はら・ゆうすけ 高3)


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