トビタテ!留学JAPAN 高校生コース派遣留学生にインタビュー

外国の医療現場を見学して実感した、在日外国人も助けられる保健師への夢

藤田南さん(埼玉県立常盤高校専攻科1年)

【部門】プロフェッショナル 

【留学先】オーストラリア/アデレード

【留学期間】16日間

◆留学先で行った活動を教えてください。

現在看護学校に通っている私は、看護師としての視野を広げるために、現地の看護師や介護師の方々の案内を受けながら病院や老人ホームを見学しました。まだ日本では普及していないリフトやスライディングシートを用いて患者を移動させる「持ち上げない介護」を体験することができました。またフリンダース大学に通うことで、オーストラリアの医療制度や病気・症状を英語で伝える手段を学びました。

 

◆「トビタテ! 留学Japan」に応募しようと思ったきっかけはどんなことですか。

 

学校の教頭先生の紹介や配布された案内などから興味を持ちました。また、公式サイトにある大学生コースの方のお話を見て、私も挑戦したい!という気持ちになりました。返済不要の奨学金や文部科学省の手厚いサポートのおかげで、経済的な負担を感じることなく、高校生コースの第一期生に応募することができました。

 

◆応募する段階でいちばん大変だったことを教えてください。

 

現地でお世話になる団体や日程を決める際は、先生のご協力もあって大変だと感じることはあまりなかったです。しかし面接はすべて自力で行うため、難しいという気持ちとともにかなりの緊張感がありました。書類審査では、留学に挑戦したい!という気持ちを伝える文章を書くことができたと思います。二次面接では、自作のプレゼン資料を用意して発表しました。

 

◆留学先で、いちばん楽しかった・嬉しかったこと、いちばん困ったことを教えてください。

 

[楽しかった・嬉しかったこと]

留学最終日の2日前に、ホストファミリーから「最初に比べて自分の伝えたいことを伝えるのが上手になったね」と言われたことです。その言葉に自分の成長を感じることができ、とても嬉しく感じました。

 

[困ったこと]

逆に困ったことは特になかったのですが、一つ困惑したのは、靴のことです。家の中では、ホストファミリー含め基本靴を脱いでいたのですが、お客様が来たときには普通に靴を履いたまま上がって来られ、ホストファミリーも気にした様子がなかったので、これでいいのかな、と思ってしまいました。

 

留学先、医療現場の見学
留学先、医療現場の見学

◆留学して「これは予想外だった」と思ったことはありますか。

 

病院の見学をした際には、清潔の観念が日本とは違うと感じました。病院の床が絨毯であるとか、きれいなものと汚いものを同じ場所に置くなど、日本では考えられないようなことがありとても驚きました。

 

また食事の際は、ホストファミリーがカビの生えた食べ物を食べてしまうことに驚きましたが、お国柄というものなのかなと思いました。

 

◆留学をして自分がいちばん変わったと思うことは何ですか。

 

私自身が一番変わったと感じるのは、以前よりも夢が明確化したことです。留学に行くまでは、「保健師になりたい」という曖昧な考えしか持っていませんでした。しかし日本に帰国してからは「保健師になって○○したい」など、自分の夢に対してもっと具体的な目標ができました。

 

◆「留学しなければ学べないこと」があるとしたら何だと思いますか。 

 

留学前に行く前には、現地の情報をインターネットで調べていましたが、その時はメリットしか出てきませんでした。しかし実際に現地に行くと、メリットだけでなくデメリットもわかり、様々な点を日本と比較することができました。このようなことは日本にいるだけではできません。

 

帰国後には、留学に行ったことを有効活用し、学校の全校集会で発表を行いました。自分自身の新たな学びにつなげることができたと思います。

 

◆今回の留学から得たものは何ですか。そして、将来にどのように活かしていきたいですか。

 

今回の留学でたくさんのことを学んだ上で、外国の方々をサポートできるような仕事に就きたいと考えるようになりました。現在は在日外国人の方が増えているので、そういった方々の病気の予防や健康な生活の手助けといった保健サービスを提供する保健師になりたいと思っています。支援を行うために必要となる英語の勉強だけでなく、今後の自分に力がつくような勉強をしていきたいです。

 

◆留学したいと考えている方へメッセージをお願いします。

 

私は高校入学した頃は、全くと言ってよいほど海外留学に興味を持っていませんでした。しかし先生の説明や文部科学省の支援の話を聞き、これなら私でもできるかもしれないと思い参加しました。

 

実際に現地に行ってみると、事前に調べたり聞いたりしていたよりも驚くことや学ぶことが多く、毎日疲れて忙しいけれども、大変充実した2週間が過ごせたと思います。行ってみるまでは葛藤や迷いがたくさんありましたが、行った後には「行って良かった!!」という気持ちで一杯になると思います。

 

だから、今迷っている人は、その場でとどまることなく、自分から説明会に行ったり情報を集めたりすることから始めると良いと思います。実際に留学するしないにかかわらず、関わっていくことで視野が広がり新たな発見につながっていきます。

 

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