Letʼs Join MUN!

「オンラインであってもリアルの雰囲気や流れをできるだけ再現できるように」

海城中学高等学校(東京都) 秘書官

持田隼人くん(2年生:リアルの模擬国連の参加経験26回、フロントの経験8回)

 

■今回の「Let’s JOIN MUN 」を実施することになった経緯は

 

コロナ禍で、対面式でのイベントが次々とキャンセルになる中、オンラインでの模擬国連という新しい形態に挑戦することになり、企画しました。

 

特に初心者会議については、模擬国連を知らない高校生がオンライン上の企画にどれほど興味を持ってくれるのか、という調査の側面もあったと理解しています。

 

■今回のオンライン会議のルールを決めた手順は

 

基本的には、リアルの模擬国連の流れや雰囲気を体感してもらいたかったので、議事進行には大きな変更はくわえませんでした。むしろ、初心者に適した会議設定にしようと考えていました。DR提出に必要な国数の調整もそうですし、議事進行中に説明を加えていくこともそのうちの一つです。ルールなどについて参考にしたものはあまりなかったと記憶しています。

 

■進行やルールを決めるにあたって、リアルの模擬国連と比較して残した点、思い切って変更・工夫した点は

[オンラインでも残した点]

既出の通り、議事進行の維持は意識しました。オンラインであるという前に、模擬国連会議ですので、本ラインの形式に沿いたいと思っていました。事前準備の内容やスケジュールもあまり変わらない設定にしました。

 

[変更した点・工夫した点]

初心者会議ということで、会議当日のフロントからのサポートを充実しました。適切説明を入れましたし、議長からの提案という形でいくつかの動議を提出し、スムーズな議論が行えるような変更をしました。

 

また参加者への連絡伝達を、公式ラインを通じて行いました。これは参加者のセキュリティーの課題に取り組むためで、メールアドレスなどが漏洩しないための対策です。

 

■事前準備で特に心配だったことは

 

一番不安だったのは参加者の満足度でした。初めての模擬国連会議を体験して、今後も続けていきたい!と思ってくれる経験であってほしいと思います。このための工夫としては、先ほども述べていますが、できるだけオフラインでの会議の形式に似せることと、フロントからのサポートの充実が挙げられると思います。フロントの間でどのような流れになりそうかなどのシミュレーションもしましたし、対策ができた状態で本番に臨めたのは良かったです。

 

■今回のオンライン模擬国連の準備にあたって、一番注意したこと、練習を重ねたことは

 

オンライン会議において普段の会議と一番異なる点は、フロントの管轄範囲がより広くなった点であると思います。例えば、会議中の大使間のコミュニケーションについては、普段の会議では紙切れなどのメモを使うことが可能ですが、オンライン会議では、使用媒体によって仕様が異なるため、直接メモを送れない場合が発生します。

 

今回使用したZoomでは直接のやり取りが可能でしたが、その利用をフロントがしっかり管理するなどが必要であると感じました。また、Zoomのようなオンライン会議のシステムをあまり使用したことがない人にとっては、普段使い慣れない媒体で会議を行うということで、ある程度ストレスがかかってしまうと思いました。事前に「模擬模擬国連」などを行うことで、フロントも参加者もシステムの使い方をしっかり理解したうえで会議に臨むことが必要であると思いましたし、必要であれば参加者へのフォローも必要なのだと感じました。

 

■当日の進行で心がけたことは

 

私は秘書官でしたので、進行には特に関わりませんでした。ただ、スピーチの順番などの画面を共有していましたので、それを見やすくするようには心掛けました。

 

■当日の進行で、一番大変だったことは

 

当日一番大変だったのは、メモへの対応です。まず、会議当日に私たちが想定していたメモの使い方ができないということが分かり、メモ機能が実質使えないまま会議を開始してしまいました。対応策としてフロントを経由したうえで他国に渡す方式にしましたが、仕事が増えてしまったことと、相手の大使に伝わるのが遅かったように思えます。うまく対応できたとはあまり言えませんが、今後の改善点としたいです。

 

進行事態に私は深くかかわっていなかったのですが、タイマーや表の表示が行われているかは適宜確認していました。もっとも、会議監督や議長からご指摘いただくことも多かったですが、自分で対処できた場面もありました。

 

■オンライン会議にしてよかったと思うことは

 

一番の大きなメリットは、全国から参加者が集まってくれたことです。普段の会議であれば一定の地域からしか集まらないことが多いですが、今回の会議では興味を持ってくれた人ならばどこからでも参加できるというメリットがありました。模擬国連の普及に取り組む私たちとしても、いろいろな場所からたくさんの人たちに参加してもらえたので、とてもうれしかったです。

 

■このオンライン会議を計画・実行した感想

 

オンライン模擬国連は、普段の会議と異なるようで案外共通点があると思いました。そもそも普段の会議でも、事前の書類配布や提出はインターネットを介して行っていますので、準備段階での違いはあまり感じませんでした。他方で、当日の運営に関しては大使の方々がよりスムーズに議論できるように設定する必要があったと思います。例えばZoomではブレイクアウトルームの活用や、その速やかな振り分けなどが挙げられます。

 

ただ、これらは会議監督が非常に円滑に対応していただいたので、大きな課題とは感じませんでした。来週末には経験者会議もありますので、今回の改善点を活かした会議としていきたいです。

 

わくわくキャッチ!
今こそ学問の話をしよう
河合塾
ポスト3.11 変わる学問
キミのミライ発見
わかる!学問 環境・バイオの最前線
学問前線
学問の達人
14歳と17歳のガイド
社会人基礎力 育成の手引き
社会人基礎力の育成と評価