初出場の全日本大会がオンライン! ワクワクしながら達成感を得た、刺激的な2日間

田中愛莉さん(2 年)、三浦 花梨さん(2年)

宮城県仙台二華高校(宮城県)　担当国:チリ　　

■担当国を希望した理由を教えてください。

宇宙事業に積極的に取り組んでいて、これからを期待されている国だったため、おもしろそうだと思って希望しました。月協定に加盟している珍しい国であったため、そこには注目し、当日も重きを置いて行動しました。そしてアタカマ砂漠の宇宙開発利用についても注目しました。

■準備の段階で苦労したことや、工夫したことがあれば教えてください。

議題に関する準備

初出場の模擬国連だったので、ノウハウが分からず、非効率的な調べ方をしていました。そのため、あり得ないくらい時間を費やしてしまいました。途中からは役割分担をし、調べた情報を共有してスタンスを詰めていきました。協力できそうな国を探したり、妥協点をはっきりさせたりしたことは当日役に立ちました。

オンライン会議に関する準備

前日Wi-Fiがつながらなくて焦ったことくらいですね。オンライン会議に対しての準備は特にしていませんでした。

■大会当日は、どのようなことに気を付けながら会議に臨みましたか。

自分たちの意見が押し付けにならないよう、伝え方には細心の注意を払っていました。また、ペア間でのコミュニケーションは欠かさず、情報交換は意識的に行っていました。合意形成の際に自国の利益になるよう気をつけ、常に先を見据えて行動していました。(田中さん)

私たちが担当したチリは、宇宙5条約すべてに批准していました。月条約は批准国が少なく、宇宙資源利用を制限する内容であったため、宇宙先進国と対立することが予想できました。

アンモデレートコーカスでDR作成に向けて議論を進めていく中で、コンセンサスを目指すということを念頭に入れながら、月条約に背く内容にならないように注意を払っていました。

また、限られた時間内での会議となるため、時間のロスがないようになるべく簡潔に伝えることを意識しました。(三浦さん)

■あなたが感じた、オンラインの模擬国連の長所・短所を教えてください。

オンライン模擬国連

[長所]

場の空気に飲まれる感覚があまりなかったことです。初参加でものびのびと会議に参加できたのはよかったと思います。(田中さん)

同時に話すことができないため、必然的に話し手に全体の注目が集まることになります。そのためアンモデレートコーカス時には、発言のタイミングが掴めれば、自分の主張を全体に聞いてもらうことができること、また、外交のペアと情報共有を即座に行えることが長所だと思います。(三浦さん)

[短所]

会議全体を俯瞰するのは大変でした。ルームを移動したりしながら状況を把握し、戦略を考えていくことが求められたのはオンラインならではの大変さだったと思います。(田中さん)

内容の理解が追いついていなかったり、再度確認をしたいと思ったりしたときに、周囲の人に確認するために一度話し合い全体の流れを止めなければいけないということが短所だと思います。(三浦さん)

■2日間の感想を教えてください。

すごく刺激的な2日間でした。大会には英語が万能な人、リーダーシップ能力が高い人、説明が簡潔で上手な人など能力が高い人が集まっており、本当に憧れました。ああなりたいな、と思うようなカッコいい人がたくさんいました。

会議中は一生懸命だったので正直あんまり覚えていないです。とりあえず自分のすべきことに尽力しました。議論が活発で、その意見をまとめ上げて合意形成していくのはなんともいえない面白さがありました。会議中はずっとワクワクしていて本当に楽しかったです。(田中さん)

初めての模擬国連、加えてオンラインということで、どのような様子なのかまったく想像がつかず、準備期間は不安でいっぱいでした。しかし、実際に大会が始まるとその不安が嘘のように刺激的で、あっという間でした。自分たちが用意してきたものがうまく適用されたり、逆にまったく思い浮かばない発想が出てきたりと、次から次へとDR作成に向けて議論がされていきました。新しいアイディアに対して受け入れて、賛成をしていく一方で、その際の課題点、さらに良い内容にするための改善を話し合っていく過程がとても面白かったです。

皆初対面かつオンラインということで、はじめは緊張していましたが、話し合っていくうちに相手の特徴がつかめてきて、終了時には連帯感と信頼関係が生まれていって、やり遂げた達成感は実際に経験しないと得られないものでした。(三浦さん)