第83回情報処理学会 第3回中高生情報学研究コンテスト

Twitterの投稿内容からストレス状態を分析、ネガティブな感情を抱え込まないためのアプリを作ってみた!

チーム名:Nexus

米澤李音さん(プール学院高校[大阪府] 2年)

 

Twitterの感情分析によるストレス状況の可視化およびセルフケアアプリの開発~Pythonを利用して~

コロナ禍の今、私達は様々なストレスを感じている。休業による授業の遅れを取り戻すための詰め込み学習や学校行事の中止、生活困窮者の急増、自殺者の前年比増が5か月連続する等。コロナ収束の見通しも立たず、気持ちがネガティブになることが増えているのではないか。テレワーク等で話す機会が減り、周囲に不調を訴えづらい環境にあるのではないか。

 

そこで、Twitterの投稿内容を感情分析し、自分がネガティブな状況か否かを可視化し、心の不調者が悩みを抱え込まないようセルフケアできるデスクトップアプリをPythonで作成した。改善の余地はあるが、ストレス状況を簡単に把握し、セルフケアできる成果は大きいと思う。

 

今回のアプリはセルフケアの基本を定型的に提供するものであるが、将来は一人一人にパーソナライズしたアドバイスが行えるよう、AIがユーザーの投稿内容を自動分析し、アドバイス文を自動作成するような、AIによるセルフケアアプリを開発したい。

 

※クリックすると拡大します。

 

■今回発表した研究を始めた理由や経緯を教えてください。

 

イギリスの企業がTwitterを利用して、ツイートやリツイート、いいね等から個人の性格を分析し、商品開発に活用するというニュースを見て、私も多くの人が身近なものとして利用しているTwitterを活用して、人の助けになるものを作りたいと思ったからです。

 

 

■今回の研究にかかった時間はどのくらいですか。

 

約1か月です。

 

 

■今回の研究ではどんなことに苦労しましたか。

 

プログラミングのコードを書いていると、何度もエラーが出ます。解決策が思いつかない時は、ネット検索をして、ヒントになりそうなものをお手本にしてコードを修正するのですが、お手本となるものが全て英語で書かれており、理解するのに苦労しました。

 

 

■「ココは工夫した!」「ココを見てほしい」という点を教えてください。

 

今の自分のストレス状態が一目で分かるようにするため、イラストをつけたことです。


 

■今後「こんなものを作ってみたい!」「こんな研究をしてみたい」と思うことを教えてください。

  

今回、開発したアプリはセルフケアの基本を定型的に提供するものです。

 

将来は、ユーザーがストレスを軽減できるよう、AIとの会話を通して心のカウンセリングを行うことができるスマホアプリを開発したいです。

今、考えているイメージとしては、まずAIがユーザーのTwitterの投稿内容(文章や画像を投稿した時間、『いいね』やリツイートをした内容、天気などの情報)を自動分析し、ユーザーの特徴を学習します。

 

そして、AIがユーザーと会話を重ねることでさらに学習し、パーソナライズした会話展開が行われ、より適切なストレスケアができるよう進化していく、そのようなAIの研究をしていきたいです。

 

第83回情報処理学会全国大会中高生情報学研究コンテスト ポスター発表より

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