やりたいことをやってもいいんだ!

オーストラリアを旅してみつけた自分の道

-高校4年生・新造真人のオーストラリアの旅記録 vol.5-


淡い恋 ~オーストラリアで出会ったアジア

2013年1月に僕はオーストラリアで約11ヶ月の留学を始めました。

「初心忘れるべからず」。という訳で、今回は留学生活での最初の3週間について書いていきます。写真を眺めていると、思い出がふつふつとこみ上げてきます・・・。あー、帰りたい。

 

この3週間では、現地の高校で学ぶための準備プログラムを行いました。平日の9時くらいから3時くらいまでは真面目に学校に行き、「授業の受け方の授業」や「オーストラリアの法律・文化、よりよいホームステイの過ごし方」の授業がありました。一番の楽しみは、お昼休みの時間でした。

 

もちろん、先生達はガンガン英語で話しかけてきます。でも、なんだかわかるんですよね。中学校までで教わるようなレベルの簡単な単語を組み合わせて、なんだか難しそうな法律だって説明しちゃうんですよ。たまに難しい単語をドヤ顔で使ってくる先生もいましたけど。でも、その後にしっかり教育者っぽく、上級単語をドヤ顔で易しい言葉に直してくれたり、オーストラリアンスラングを教えてくれたりしました。だからこっちもやる気になります。下手くそな英語で、むちゃくちゃな文法でも、このドヤ顔の先生に俺の熱い思いをガンガン伝えてやろう!って気になりました。休み時間にスイカ配ったり、BBQをやったり、彼らはまさに教育者。本当に感謝しています。

 

ものすごくためになったのが算数のクラスです。教えている内容はめちゃくちゃ簡単なんです。例えば「13×7=?」みたいに。もちろん迷わずすらすら解けますよ。けど、いざ、口頭で答えようとすると、めちゃくちゃ難しい。例えば、「13×7=91」という数式の英語での言い方がわからない!留学生活も後半になると、累乗根とか微積を教わるのですが、「手を挙げたいけど、答え方が分からない!!!」という、なんとも切ない悩みがありました・・・。逆に言えば、言い方さえわかれば簡単なので、どんどん答えられます。自慢とかじゃなくて、日本人はオーストラリアの数学の授業で人気者になれますよ!!

 

数学に自信がないのなら、ぜひオーストラリアへ!!

 

オーストラリア留学の3週間の中で、個人的にとても重要だと思ったのは同世代のアジア人との交流です。

 

ある日の昼休み、学校を散歩していると中国人の生徒達がいました。彼らも同じ場所で高校の準備プログラムを受けているようでした。その中に1人、めちゃくちゃタイプの女の子がいました。クリクッリの大きな目をした、コロボックルみたいな小さな女の子でした。「別に君なんかに興味ないよ」と、アピールをしつつ、姑息にも周囲を囲っていた男の子から順々に話しかけていった覚えがあります。日本人の恥じらいを尊重する手段を行使したことで、僕はミッシェルと呼ばれているお目当ての女の子だけではなく、他にも友達を得ることに成功したのです。成功の副産物です。

 

中国の他にも、韓国、ベトナム、台湾から来ている同世代の子が30人ほどいて、ベタですけど折り紙の鶴をプレゼントして仲良くなりました。放課後にチャイナタウン(アジア圏のいろいろな国の料理がある天国!)に遊びに行って、お互いの国の料理を食べました。同世代の人と喋るのは純粋に楽しいので、国際交流とかは微塵も頭の中にありませんでした。

 

「みんな母国ではそれぞれの言葉を喋っているはずで、でもここオーストラリアでは、みんな英語で会話してるんだな〜」と、純粋に英語でコミュニケーションすることの楽しさ、素晴らしさ、のようなものを感じ、とてもわくわくしたことを覚えています。中華料理店で、中国語を話すミッシェルはめちゃくちゃかっこ良かったです。長く一緒にいると、アジアの中での外交問題が頭をよぎることもあって、時々言葉を慎重に選ばざるを得ない時がきます。そういった時には、真摯に相手の文化を知りたいと思いますし、「自分はアジアの中の日本人なのだな」と一丁前に思う時がありました。偏見を持っていたことに気が付いたこと、さらに、他国への偏見が薄くなったことは大きな成長でした。

 

外国の友達が出来たので、夜はその国の挨拶や簡単な自己紹介を話せるようにちょっと勉強したりしました。今思い返すとなんだか恥ずかしいのですが、翌日はその覚えたての中国語を本物の方に披露して、褒めてもらって、直してもらって・・・という甘い昼休みの思い出があります。最高に充実していました。切に、戻りたい・・・。

 

P.S. 一応記しますと、僕は数ヶ月後ミッシェルに振られます。辛かったです。

 

新造真人/Makoto Shinzo
Web: http://mrmakotos.wix.com/ffff

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