世界に飛び出そう! ロサンゼルスで活躍する日本人からのメッセージ

フォトグラファー飯富崇生さん・旅行ジャーナリスト芦刈いづみさん

ロサンゼルスで活躍中のフォトグラファー飯富崇生さんと旅行ジャーナリスト芦刈いづみさん。2人は日本の若者に向けてアメリカの魅力を発信する活動を行っています。アメリカに留学したい、アメリカを旅してみたい、アメリカで働きたい‥‥そんな人たちを応援する2人が、東京都立西高校で講演を行いました。

 


vol.1 アメリカの魅力とは(1)〜「実現したい」人の背中を押してくれる

ユタ州:モニュメントバレー
ユタ州:モニュメントバレー

例えば、すでに仕事を持っている私たちが「これから医者になりたい」と言ってもアメリカでなら実現可能。大学に入って学び直すことができます。日本のような入試制度がないアメリカの大学では、14歳から80歳くらいまでの人たちが自由に学んでいます。18歳で大学に入学するという「レール」がなく、子育てを終えてからとか、仕事の途中でとか、それぞれが学びたいタイミングで学びたいことを学んでいるのです。

 

また、日本では何かひとつのことを貫くことが美徳とされますが、アメリカではアレもコレもといろいろなキャリアがあることをよしとする風潮があります。大学に入ってから学部を変えるのも自由。全然違う分野のことを学べば、その人はより魅力的な存在だと思ってもらえます。

 

そして、何かを「やりたい」と言えば、必ず助けてくれる人、応援してくれる人が現れます。例えば、アメリカで道に迷ってウロウロしていると、いろいろな人が手助けしようとしてくれます。道がわからないのだったら、自分が教えたくてたまらない、親切にしたくてたまらないのです。けれども気をつけてください。親切にしたいあまり、うろ覚えのことまでも何とか教えようとしますから(笑)。そんな人たちが多い国なので、好きなことは好き、やりたいことはやりたいときちんと表明して応援してもらいましょう。

 

反対に、他人がやりたいことに対して、「無理だ」と言ったり、足を引っ張ったりする人はいません。アメリカ人はフレンドリーだけれど合理主義。他人の足を引っ張っても何の得にもならなければ、そんなことはしないといったところでしょう。

 

だから、私たちは、何かやりたいことがある人や世界を見てみたいけれどどこに行けばいいかわからないという人には、とりあえずアメリカに行ってみることを勧めています。アメリカは世界標準であり、世界経済の中心地。いろいろな分野で世界を見据えて羽ばたこうとすると、やはりアメリカを通ったり、アメリカに行き着いたりするのです。

 

ユタ州:ブライスキャニオン
ユタ州:ブライスキャニオン

プロフィール 〜なぜアメリカに留学したのか〜

(1)飯富崇生さん/写真家、アーティスト

高校時代は、将来の目標が見つからず、卒業後の進路について迷っていました。そんなときに家に届いたのが留学案内のハガキ。説明会に行ってみると、好きなことを聞かれたので、「NASA」と「ハリウッド映画」と答えたのです。留学カウンセラーの方に、現段階で英語を話せないあなたは「NASA」は、100%無理ですと、言われたんです。ならば映画にしようということで、高校卒業後、カリフォルニア州立大学映画製作学部に入学しました。

 

当時は、アナログとデジタルの端境期。映画はまだフィルムでの撮影しかできませんでした。けれどもフィルム代は高いので、カメラで写真をとって勉強するわけです。

 

その写真の先生がすごかった。日本人なんですが、月曜日から水曜日まではアメリカのロサンゼルスで授業をし、木曜、金曜は南米と中国でビジネス、土曜、日曜は家のある横浜に帰るといった生活をしています。私は飛行機が大好きだったので、この先生の暮らしがいいなと思いました。その先生が日本人ということで、自分にもそんな生活は不可能でない!と思えたんです。そして、先生の影響を受け写真の道に進みました。

 

在学中、日本の写真展に応募して、大賞、朝日新聞広告局賞、株式会社ミノルタ賞を受賞しました。3つの賞を同時に受賞したなんて信じられませんでしたが、なかなか人をほめないことで有名な審査員が自分の作品をほめてくれたので、「これは行ける」と迷いがなくなりました。現在は、オリジナルの現像技術を生かし、アメリカの大自然をテーマに作品を制作し続けています。

 

The Beautiful World   ユタ州:アーチーズ国立公園
The Beautiful World  ユタ州:アーチーズ国立公園

飯富崇生オフィシャルサイト
2人が運営している世界中の面白い情報を検証するサイト「Seven Seas Discovery

※(2)芦刈いづみさん(旅行ジャーナリスト)のプロフィールは次回にご紹介します。

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