グローバルで行こう vol.7

グローバルリーダーとなる高度理工系人材の輩出に向け、全学を挙げての取り組みに強み

東京工業大学(Tokyo Institute of Technology)


グローバルな評価基準での「世界最高の理工系総合大学」を目指して

 

東京工業大学は日本を代表する理工系総合大学として、ものづくりを担う高度理工系人材を130 年以上にわたって輩出してきました。現在は3学部23学科、6研究科45専攻を設置し、計1万人の在籍者(学部生約4,800人、大学院生約5,100人)のうち留学生が約1,100名に達するなど、キャンパス内の国際化も進んでいます。

 

さらなる国際競争力の向上を目指し、現在150以上の大学と交流協定を締結しています。とくにアジアや欧州のトップクラスの理工系大学と組織的な国際連携を推進してきました。グローバルな基準での取り組みの評価を行い、グローバルな評価基準での「世界最高の理工系総合大学」を目指しています。

 

 

理工系人材としての活躍に欠かせない英語力の習得支援

 

理工系の研究開発の過程では外国論文を読んだり、自分の意見や論文を英語で発表したりすることが必要で、英語を中心とした語学力が欠かせません。そこで学部3年次、大学院入試、大学院修了など節目ごとにTOEICスコア目標を設けており、在学期間中を通じた継続的な英語力向上を促しています。

 

たとえば3年次以上の英語科目では単位認定のために、学科・コースごとに設定された550点、600点、650点のいずれかの基準点以上を取る必要があり、卒業要件にもなっています。また大学院入試では、口述試験の有資格者となるためのTOEICスコアが設定されているほか、修士課程修了時の目標スコアも要項に提示されています。

 

新入生には、TOEIC-IPテストを実施して後学期の英語クラス配属の参考資料とするほか、3年次にはTOEIC公開テストを実施しています。

 

 

東工大生に海外で研究体験を促し、留学生の受け入れも強化

 

世界展開力強化事業の一環として、欧米のトップ理工系大学と連携した「グローバル理工系リーダー養成協働ネットワークプログラム(TiROP)」を実施。TiROPは学部・修士向けの研究体験型短期交換留学プログラムで、連携する欧米のトップ理工系大学の研究プロジェクトへ参加するとともに、英語による国際教養科目、特定科目に関連する専門科目を履修します。主に夏休みに実施され、学生は2~3ヶ月間にわたって海外での研究を体験できます。

 

TiROPサイト http://www.ipo.titech.ac.jp/tirop/

 

より高度な技術者や学術研究者を目指す博士学生向けには、海外研修やインターンシップを実施しています。これによりグローバル人材に必要な語学力や実践力を高めます。ほかにも博士課程では海外の大学との共同指導型プログラムを実施しており、海外連携大学と東京工業大学で研究し、双方の教員が研究指導することで、高度なプロジェクト推進能力や問題解決能力を育成しています。

 

また、全学生の10%以上を留学生が占める東工大では、海外からの学生が学ぶための制度やプログラムを多種多様に用意しています。外国人学生は東工大生のチューターや研究室の仲間とともに研究に勤しみ、共同のサマープログラムで様々な授業に参加します。

 

世界展開力強化事業TIERサマープログラム開校式の模様
世界展開力強化事業TIERサマープログラム開校式の模様

研究の枠組みを超えたグローバルリーダー人材の育成を目指して

 

2011年度から修士・博士の一貫教育を行う課程として「グローバルリーダー教育院」を設置しました。その活躍の場として学問・研究分野だけではなく、政財官の分野でリーダーとして活躍する人材の輩出を想定しています。

  

「グローバルリーダー教育院」には、「道場」と名のつく科目群があり、そこでは、ディベートやグループワークを重ね、学生同士が切磋琢磨して専門力と人間力を身に付け、強靱なリーダーシップを発揮できる力を磨きます。カリキュラムは、一橋大学との連携も進めています。学生は授業料を全額免除するなど、経済的な支援も充実させています。

 

 グローバルリーダー教育院サイト:http://www.agl.titech.ac.jp/

基本情報

○所在地 東京都目黒区
○設立年 1929年
○学部学科構成 

〇数値で見る大学の特徴(2013年5月現在)

 

学生数

外国人

教員比率

英語(語学)授業の

1クラス当たりの人数

英語による

専門科目率

学部(全体)

4788

19

2.66%

修士課程(全体)

3581

14

31.7%

 

○留学データ など
『東工大生のための海外留学のてびき』24ページを参照
http://www.titech.ac.jp/enrolled/abroad/data/tokyotechstudents2013.pdf

関連サイト

○グローバル理工系リーダー養成協働ネットワークプログラム(TiROP)による体験型短期派遣の報告(2012年度)
http://www.ipo.titech.ac.jp/tirop/japanese/news/detail_581.html(ワシントン大学)
http://www.ipo.titech.ac.jp/tirop/japanese/news/detail_582.html(マサチューセッツ工科大学)

 

○グローバルリーダー教育院(学生の声)
http://www.agl.titech.ac.jp/message01.html

 

○留学体験談(学生の声)
http://www.titech.ac.jp/enrolled/abroad/experiences.html

 

○東京工業大学オープンコースウェア(合計1800以上の講義のノートや動画・音声を公開)
http://www.ocw.titech.ac.jp/index.php?lang=JA

 

〇世界文明センター(グローバル人材の教養としての人文科学や芸術分野の講義を行う)
http://www.cswc.titech.ac.jp/home.htm

大学から高校生のみなさんへ

本学では、先進国に留まらず新興国の様々な分野で国境を越えて活躍する高度科学技術人材の輩出に向け、新たに専門課程と平行して「グローバル理工人育成コース」を開設しました。

 

グローバルに活躍できる理工系人材には、優れた専門力に加えて、1)国際的な視点から多面的に考えられる能力;2)英語力・コミュニケーション力;3)国や文化の違いを越えて協働できる能力;4)複合的な課題について、本質を見極めて解決策を提示できる能力;5)主体的に行動できる能力など様々な能力が求められます。

 

本コースでは、これらの能力の育成のため、留学生とのグループワーク、実践的な英語の修得を目指した様々なプログラム、チームワーク力や問題発見・解決力の修得を目指す多彩な講義、各国への短期派遣プログラム等を実施しています。

 

学びを自身の将来のキャリアにつなげるために、高校時代からグローバル化と自身の今後等について積極的に考え、調べ、自分の行動と世界はどのようにつながっているのか、常日頃から考えてみましょう。

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